こんにちは。Enememoの加藤です。
当社では、企業・施設の皆さまが抱える設備更新やエネルギーコストの課題に対し、補助金を活用した最適な解決策をご提案しています。特に近年は、エネルギー価格の高騰や脱炭素への対応が求められる中で、「本来であれば実施しなければならない設備更新を、いかに合理的に、かつ将来につながる形で進めるか」というご相談が増えています。
今回は、千葉県内の老人福祉施設様において、国土交通省の「既存建築物省エネ化推進事業」を活用し、空調更新を中心とした省エネ改修を実施した事例をご紹介します。補助金を活用することで、施設の安全性向上と大幅なエネルギー削減を同時に実現した本事例が、同様の課題をお持ちの方の参考になれば幸いです。
案件概要と補助金活用に至った背景
今回ご紹介するのは、千葉県内にある老人福祉施設様における省エネルギー改修事例です。
本事業では、国土交通省が所管する「既存建築物省エネ化推進事業」を活用し、空調設備の更新、照明のLED化、屋上断熱防水工事を実施しました。
工事総費用は1億5,600万円。そのうち約5,000万円を補助金として活用することで、施設の安全性向上とエネルギーコスト削減を同時に実現しています。
補助金活用を検討する以前、施設様が抱えていた最大の課題は空調設備の経年劣化でした。不具合が頻発し、突発対応が必要となる場面も増えていたといいます。老人福祉施設において空調設備の停止は、入居者様の健康や生命に直結する重大なリスクとなります。特に夏場を想定すると、「空調が止まること自体が許されない」という状況でした。加えて、近年の電気料金高騰により、ランニングコストの増加も無視できない経営課題となっていました。
こうした中、当社と日頃から取引のある設備会社様より、補助金を活用した設備更新の提案があったことが、本事業検討のきっかけとなりました。施設様としては、それまで補助金を使わずに設備改修を行ってきたため、制度自体に詳しくなく、「申請が大変そう」「手間に見合うのか分からない」という印象を持たれていました。一方で、「申請業務の多くを任せられる」という説明を受けたことで、補助金活用を前向きに検討することとなりました。
既存建築物省エネ化推進事業とEnememoの役割
今回活用した「既存建築物省エネ化推進事業」は、施設様にとっては初めて知る補助金制度でした。補助上限額が高く、空調・照明といった設備更新に加え、屋上防水工事まで補助対象となる点が大きな特徴です。ちょうど屋上防水の更新も検討していたタイミングであったことから、「施設の状況に非常に合った補助金を提案してもらえた」という評価をいただきました。
一方、設備会社様にとっては、本補助金は過去に申請したものの不採択となった経験のある制度でした。そのため、長らく検討対象から外れていましたが、当社では制度の趣旨や審査ポイントを改めて整理し、本案件との親和性が高いと判断しました。当社を評価いただいた点は、過去に不採択となった補助金であっても、採択へ導くためのノウハウを有していたこと、そして完全成功報酬制であったことです。エンドユーザーである施設様との直接的なやり取りは多くありませんでしたが、設備会社様と密に連携し、申請方針の構築、必要資料の整理、全体スケジュールの管理を担いました。申請準備では、エネルギー利用明細書の収集、過去図面の確認、LED更新箇所の現地調査などを実施しました。また、補助事業完了後には、補助金執行団体による現地調査も行われています。
施設様からは「正直大変だったが、それだけで約5,000万円の補助金が得られ、その他の負担はほとんどなかった」という声をいただいています。
工事内容・採択結果と事業効果
工事内容の検討において最も重視したのは空調設備の更新です。
老人福祉施設という特性上、空調トラブルは運営そのものを揺るがすリスクとなるため、まずは安全性の確保を最優先事項としました。
次に、不具合が発生すると施設運営に支障をきたす屋上防水工事、最後に環境負荷低減と省エネ効果を目的とした照明のLED化を位置付けています。
結果として、これらすべてが補助対象となる制度を活用できたことは、事業全体の費用対効果を大きく高める要因となりました。
補助金採択が決定した際には、「この手間で約1/3の補助が出るのは率直にお得」という声が上がりました。また、社内では他施設では取り組んでいなかった内容であったことから、独自性のある取り組みとして評価され、上席からも「他施設でも検討するように」と指示が出たそうです。
工事完了後、まず実感されたのは、空調更新による心理的な安心感でした。突発的な故障への不安が軽減され、安定した施設運営につながっています。さらに、年度ごとのエネルギー使用量を比較した結果、補助事業実施前後で約35%の削減を達成しました。月々の電気代が下がっていることを実感されていたものの、数値として明確に効果が表れたことで、補助事業の成果を改めて実感されたとのことです。
補助金活用を通じて得られた価値と今後
今回の取り組みを通じて、施設様は「いずれ実施しなければならない設備更新を、国の方向性に沿った形で行うことで、省エネにも貢献できる」という新たな価値を感じられています。
これまで補助金を活用せずに設備更新を行ってきたことを振り返ると、本来であれば受け取れた可能性のある補助金額は、今後分も含めると数億円規模に上るといいます。
「今までの分は取り戻せないが、これからは国に認められる事業として補助金を活用していきたい」「もっと早く知りたかった」という言葉が印象的でした。
現在は、第2期工事に向けた補助金活用についても前向きな検討が進んでいます。
今回の提案通りに採択された実績を踏まえ、他施設での補助金申請についても、引き続き設備会社様とEnememoに任せたいという意向をいただいています。
今後もEnememoは、補助金制度に関する幅広い知識と実績を活かし、設備更新と省エネルギー化を両立させる最適な提案を行ってまいります。

